SNSキャンペーンの代行で頼めるのは、企画の設計、応募の受付と集計、当選連絡、景品の発送、結果のレポートといった「作業」です。景品と予算の決定、規約の最終承認、個人情報の扱い方は、社内に残す判断になります。
この線引きを発注前に決めておくと、見積もりを比べやすくなり、実施後のトラブルも減らせます。
この記事は、店舗や企業でキャンペーンの外注を検討する担当者と、承認ルールを決める経営者を想定しています。工程ごとの分担表と、見積もりで確認する項目を、仮の例つきで整理します。
- 代行に頼める工程と、社内に残す判断の分け方
- 景品表示法とプラットフォーム規定の確認を誰が持つか
- 見積もりと依頼前の準備で確認する項目
景品表示法の定義は消費者庁の景品規制の概要、Metaの規定は「ページ、グループおよびイベント」のポリシーで、2026年11月3日に確認した記載に限っています。画面や規定の名称は変わる場合があります。
文中の依頼メモと分担は、手順を説明する「仮の例」です。実在の企業や案件ではありません。
結論|頼めるのは作業、残すのは約束と責任に関わる判断
SNSキャンペーン代行とは、プレゼントなどの企画を、設計から応募の集計、当選連絡、発送、報告まで外部の会社に任せるサービスです。任せるのは作業で、景品の約束と法令の責任までは外注できません。
キャンペーンの主催者は、依頼した会社です。応募者に景品を約束するのも、規約を公開するのも、依頼した会社の名前になります。
そのため、次の4つは社内の責任者が決めます。
- 景品の内容と予算
- 応募規約と告知文の最終承認
- 応募者の個人情報の取り扱い方針
- 当選者の最終決定
この記事は、キャンペーンの成果や応募数の増加を約束するものではありません。外注の範囲を決める手がかりです。
Instagramと地図検索を使った集客を、自社で進める方法を15分で整理したい場合は、Instagram×MEO マンツーマン勉強会(15分・無料)の予約ページから日程を選べます。
代行に頼める6つの工程と、社内に残す判断
キャンペーン代行の工程は、企画設計、規約と告知文の作成、応募の受付と集計、当選者の連絡、景品の手配と発送、結果の報告の6つに分けられます。
次の表は、工程ごとの分担の目安です。分担の線引きは編集部の整理で、会社や案件によって変わります。
| 工程 | 代行に頼めること | 社内に残す判断 |
|---|---|---|
| 企画設計 | 応募方法の案、スケジュール案、景品の候補の提案 | 目的、予算、景品の最終決定 |
| 規約と告知文の作成 | 規約のたたき台、告知文の下書き | 内容の最終承認、必要な場合の専門家への確認 |
| 応募の受付と集計 | 応募の取りまとめ、条件に合う応募の抽出 | 応募データの取り扱い方針、保管先 |
| 当選者の連絡 | 当選連絡の文面案、問い合わせの一次対応 | 当選者の最終決定、連絡文の承認 |
| 景品の手配と発送 | 発注、梱包、発送の手配 | 景品の品質の確認、配送先情報の預け方 |
| 結果の報告 | 応募数などの集計、振り返り資料の作成 | 報告を受けて次の施策を決める判断 |
この表で右の列が空欄になる工程があれば、誰が責任を持つかが決まっていません。見積もりを取る前に埋めておきます。
景品表示法の確認は誰が持つか|定義と社内の責任
景品表示法の景品類は、顧客を誘引する手段として、事業者が自己の供給する商品やサービスの取引に付随して提供する、物品や金銭などの経済上の利益を指します。
消費者庁の景品規制の概要では、景品類を、顧客を誘引するための手段であること、取引に付随して提供されること、経済上の利益であることの3つで説明しています(2026年11月3日確認)。
同じページでは、景品を一般懸賞、共同懸賞、総付景品に分けて、区分ごとに上限額を定めています。商品の購入や来店を条件としないオープン懸賞は、景品規制の対象外と案内されています。
自社のキャンペーンがどの区分に当たるかは、応募の条件で変わります。判断は主催者である社内の責任者が持ち、迷う場合は専門家に確認します。
代行会社には、区分をどう判断したかの根拠を、見積もりの段階で聞いておきます。上限額と実施前の確認項目は、SNSプレゼントキャンペーンと景品表示法で整理しています。
InstagramとGoogleマップからの集客を見直したい事業者の方へ
15分のオンライン勉強会(マンツーマン・無料)で、自社の現状と最初に取り組むことを整理します。
プラットフォームの規定は発注前に確認する
SNSでキャンペーンを行う場合は、法令に加えて、各サービスが定めるプロモーションの規定も守る必要があります。
Metaの「ページ、グループおよびイベント」のポリシーは、Facebookのページなどでプロモーションを行う場合の規定です。代行を頼むときに関係する点は、次の3つです(2026年11月3日確認)。
- 該当する法的要件と規制要件を守ること。例として、公式ルールの配布、提供条件と資格要件の公開、関係当局への登録が挙げられている
- 参加者が、Metaを法的責任から免責し、プロモーションがMetaの後援や運営でないと認識できるようにすること
- Metaはプロモーションの運営を支援しないため、運営は自己責任で行うこと
このページはFacebookのページ、グループ、イベントについての規定です。Instagramで実施する場合の条件は、このページでは確認していません。
実施するサービスごとに、最新の規定を代行会社と一緒に確認します。確認した日付と規定の名称は、社内の記録に残しておきます。
応募者の個人情報は、預け方を先に決める

キャンペーンでは、応募者の氏名や住所、アカウント名などを集める場合があり、代行会社に預けるときは、取り扱いの取り決めを先に結びます。
当選者に景品を送るには、住所や電話番号が必要になることがあります。この情報を代行会社が預かるのか、自社が直接受け取るのかを、企画の段階で決めます。
預けるなら、次の点を契約や依頼メモに書いておきます。
- 集める項目と、その利用目的
- 保管する場所と、アクセスできる人
- キャンペーン終了後の削除の時期と、削除の報告
- 再委託をする場合の可否
応募データの実務は、SNSキャンペーンの個人情報保護法対応で、委託契約の確認点はSNS運用代行と個人情報保護法で整理しています。
見積もりで確認する5項目|抜けると追加費用になりやすい点
見積もりでは、料金の総額より先に、何が含まれて何が含まれないかの範囲を確認します。範囲が曖昧だと、実施中に追加の作業が出たときに揉めやすくなります。
次の表は、確認する5項目と、抜けた場合に起きやすいことの目安です。「起きやすいこと」は編集部の整理です。
| 確認する項目 | 聞くこと | 抜けた場合に起きやすいこと |
|---|---|---|
| 企画設計の範囲 | 提案は何案か、修正は何回までか | 案の修正のたびに追加の依頼になる |
| 規約作成の範囲 | たたき台までか、専門家の確認を含むか | 確認の責任が誰にあるか曖昧になる |
| 応募データの扱い | 保管先、削除の時期、再委託の有無 | 終了後も情報が残り続ける |
| 景品と送料の扱い | 景品代と送料は見積もりに含むか、実費精算か | 当選者数が増えて費用が膨らむ |
| 追加作業の条件 | 応募が想定を超えた場合の対応と料金 | 集計や問い合わせ対応が止まる |
見積もりの比較は、料金の高低でなく、この5項目の範囲がそろっているかで行います。
契約全般の確認点は、Instagram運用代行の契約前チェックリストが参考になります。
依頼前に社内で決める5つのこと|仮の依頼メモ

依頼前に決めることは、目的、景品と予算、応募条件、承認者、実施後に見る指標の5つです。これが決まっていれば、代行会社の提案を比べやすくなります。
手順は次のとおりです。
- 目的を1つに絞る(例:来店のきっかけを増やす)
- 景品の内容と、使える予算の上限を決める
- 応募の条件を決める(購入や来店を条件にするかどうか)
- 規約、告知文、当選者の承認者を決める
- 実施後に見る指標と、報告の頻度を決める
次は、これを依頼メモにした「仮の例」です。実在の店舗ではありません。
| 項目 | 仮の例 |
|---|---|
| 目的 | 新しいメニューを知ってもらい、来店のきっかけを増やす |
| 景品と予算 | 店のドリンク券、予算の上限は社内で先に決める |
| 応募条件 | 購入や来店を条件にしない。景品規制の区分は責任者が判断 |
| 承認者 | 規約と告知文は店長、当選者の決定は責任者 |
| 見る指標 | 応募数に加えて、実施後の来店への反応 |
目的を1つに絞ると、景品や応募条件の判断が楽になります。複数の目的を同時に狙うと、提案がぶれやすくなります。
代行会社に聞く質問|提案を受ける前に
代行会社への質問は、法令と規定の確認方法、個人情報の扱い、トラブル時の対応の3つの観点で用意します。
初回の打ち合わせで、次の質問をします。答えが具体的かどうかが、比較の材料になります。
- 景品表示法の区分は、どう判断しているか
- 実施するサービスの規定を、いつ、どの版で確認するか
- 応募データはどこに保管し、いつ削除するか
- 当選者から問い合わせがあった場合、誰がどこまで答えるか
- 応募が少なかった場合、報告で何を見直すか
インフルエンサーを使う場合の契約項目はインフルエンサーPR依頼の契約書に入れる項目、広告表示の確認は企業SNSのステマ規制対応で整理しています。
実施後の報告は、応募数だけで判断しない
キャンペーン後の報告では、応募数に加えて、目的に合う指標を見ます。応募数が多くても、目的につながったかは別に確認します。
報告で確認するのは、依頼メモで決めた指標です。来店を増やしたい場合は、キャンペーン後の来店や問い合わせの変化を、応募数と並べて見ます。
因果は決めつけません。キャンペーンだけが理由か、季節や他の施策の影響かは、報告書に分けて書いてもらいます。
月次の報告書の読み方は、SNS運用代行の月次レポートの読み方が参考になります。
代行と社内運営の使い分け
代行が向くのは、集計や発送など手間のかかる作業が重い場合で、社内運営が向くのは、規模が小さく、判断と対応を自社で完結できる場合です。
作業が少ないキャンペーンなら、社内で運営して、規約の確認だけを専門家に頼む方法もあります。逆に、応募の集計や発送が重いなら、その部分だけを代行に任せる分け方もできます。
全部を任せるか、一部だけ任せるかは、工程の分担表で決めます。外注先との関係の整理は、SNS運用支援の種類と選び方と、SNS運用の内製化とはが参考になります。
外注するときは、委託の条件が法令に沿っているかも確認します。SNS運用代行の外注と取適法とフリーランス法の明示義務と支払期日で整理しています。
よくある質問(FAQ)
- Q1. SNSキャンペーンの代行に頼めない作業はありますか。
- 景品と予算の決定、規約の最終承認、当選者の最終決定は、主催者である社内で決めます。代行会社には案の作成や実務を頼みます。
- Q2. 景品表示法の確認は代行会社に任せられますか。
- 確認の補助は頼めますが、最終判断は主催者の責任です。代行会社には、区分をどう判断したかの根拠を聞いておきます。
- Q3. 応募者の住所を代行会社に預けても大丈夫ですか。
- 預けることはできますが、集める項目、保管先、削除の時期、再委託の可否を、契約や依頼メモで先に決めます。
- Q4. 見積もりは何を見て比べればよいですか。
- 総額より、企画設計、規約作成、応募データ、景品と送料、追加作業の5項目の範囲がそろっているかを比べます。
- Q5. Instagramでも、Metaのポリシーが使えますか。
- この記事で確認したのは、Facebookのページ、グループ、イベントについての規定です。Instagramの条件は別に確認してください。
- Q6. 社内だけで運営しても構いませんか。
- 作業が少なければ構いません。規約の確認など、不安な部分だけを専門家や代行会社に頼む分け方もあります。
まとめ|外注するのは作業、決めるのは主催者
SNSキャンペーンの代行では、企画案の作成、集計、連絡、発送などの作業を頼めます。景品と予算、規約の承認、個人情報の方針、当選者の決定は、社内に残します。
発注前に、工程の分担表と5つの依頼メモを埋めてから、見積もりの範囲をそろえて比べます。
キャンペーンの成果は、ここで整理した準備だけで決まるものではありません。目的に合う指標で、実施後に振り返ってください。
InstagramとGoogleマップの集客、何から改善すればいい?
オンラインのマンツーマン勉強会で、自社のInstagramとGoogleマップの現状を確認し、最初に取り組むことを整理します。AIを使った投稿づくりや口コミへの返信も扱います。
Instagram×MEO マンツーマン勉強会(15分・無料)を予約する